セールスフォースの人事の仕組みや評価制度はどうなっている?
2022年度の「働きがいのある会社」に見事選ばれた、セールスフォース・ジャパン。
いったいにどこが「働きがいのある会社」なのか、どんな点が評価されたのか、興味が出てくるものです。
もともと、日本のビジネスシーンにおける働く立場から見た企業の魅力の多くは、人事面にあると言ってよいでしょう。
パワハラや無能な上司、働きがいのない評価システムなど、「こんなところで働いていられるか」と思わせるような人事環境が会社の評価を下げているわけです。
となると、セールスフォースの人事や評価制度、キャリアパスなどはどうなっているのでしょうか。
どうも評価の大きなポイントとなっているのは、「部下が上司を評価する」制度にあるようです。
一般的な「上司・人事が部下を評価する」だけでなく、下の立場の人間が上の立場の人間を「組織の上に立つ人間として相応しいか」判断するわけですね。
そうなると、パワハラや部下への理不尽な要求、無茶なノルマの押し付けといったことも少なくなるでしょうし、それが現場のやりがい、働きがいに結びついているのではないでしょうか。
上司の立場からすると部下からの評価が悪いとその後の出世にも響くわけで、緊張感を持ってリーダーシップを発揮しているのかも知れません。
それから女性が働きやすい環境の面でも、生理休暇などの環境面、部署を横断する形で機能している女性ネットワークのグループの存在など、なかなかよい環境が揃っているようです。
ジェンダーへの意識が高いという点ではよい企業と評価することができるでしょうし、女性にとっても「働きがいがある職場」と評価される理由にもなっていのかもしれません。
ただ、管理職などある程度上の地位では男性が圧倒的に多いらしく、まだまだこの点において改良の余地がありそうです。
経営方針や経営状況など
セールスフォースジャパンでは経営方針の一貫として「働きがいポイント」を掲げており、「福利厚生の充実」「報酬に対する納得感」「仕事に行くことが楽しみであること」などを重視しています。
とくに福利厚生と報酬に対する納得感は従業員の働きがいに直結する部分なだけに、この会社が高く評価されている大きな原動力にもなっているのでしょう。
2023年3月に11月~1月期の決算が報告され、同社は予想を上回る業績の好調ぶりが明らかになりました。
「働きがいのある会社」としての評価が、そのまま会社の好調な業績も結びつていると言えそうです。
同社では「ビジネスは社会を変えるための最良のプラン」と位置づけており、それが現在のところはうまく機能しているのかも知れません。
以上のことを踏まえて私がつけたセールスフォースジャパンの評価は★★★★。
このままの調子で、より働きがいのある会社づくりに励んでほしいものです。